2009年9月29日火曜日

Google Apps Scriptの公開

Googleはこの5月からパイロットとして提供してきたGoogle Apps Scriptを企業ユ-ザ向けに正式公開。これによりユ-ザがGoogle calendar, Gmail, Google spreadsheetを用途に合わせてカスタマイズし、企業内で必要なアプリケーションの作成が出来るようになる。カスタマイズにはGoogle spreadsheetのメニュ-からScript Editorを選択し、Javascriptで記述する事が必要となる。その為誰でも簡単にカスタマイズアプリケ-ションを作る事にはならないが、あくまでも企業ユ-ザを対象にIT部門等が企業内アプリケ-ションを作成する事が前提となっている。Googleは利用方法のサンプルとして出張精算のアプリケ-ションをデモ。そこでは出張後に入力する経費項目・ワ-クフロ-設定・承認/処理する人のe-mailアドレス・承認後の出金処理までのプロセス設定とメニュ-作成等を行うやり方が提示されている。又外国出張時は為替の外部web siteと繋ぐ事によりリアルタイムで外貨を自国通貨に変換する事等も可能となっている。これによりユ-ザは出張後に出張経費の費目・金額等を入力すると自動的に外貨計算から出金までのワ-クフロ-が流れる事となる。出張精算アプリケ-ションはOracle等のERPやLotus Notes等のグル-プウエア等から構築される事が大企業では多く見られる。そこにGoogleはweb service連携の強みを活かし、各種Web applicationとの繋ぎや、(GoogleのCloud computing platform) Google App Engineで利用されるアプリケ-ションとを統合する事により企業内のエンタープライズ用途の採用・拡大を狙っている。今後Google Apps Scriptが進化していくと、e-mail, calendar, 検索, ワ-クフロ-等企業で必要なアプリケ-ション全てがGoogleで対応可能となり、Googleの競合がYahoo, BingからMicrosoft, IBM, Oracle等へと変わっていく事も現実化していく事となる。一方Salesforce.comもGoogleとは少し違うアプロ-チで同じ方向に進んでおり、今年の6月に開始したForce.com free editionではユ-ザが無料で出張清算等のアプリケ-ション作成が可能となっている。これにはワ-クフロ-対応が標準で入っており、出張清算以外でも企業内で必要となる承認プロセスを含む各種アプリケ-ションの構築・運営・利用が可能となっている。この両社の動きは今後アプリケ-ションの構築や対価に対して市場の考え方を大きく変える可能性もあるので、今後注目していきたい。

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