2012年2月23日木曜日

米国大統領選挙のSocial Mediaの役割

前回(2008)の選挙ではオバマ大統領がFacebookなどのSNSや携帯電話のツ-ルで若年層の指示を獲得した事が成功の大きな要因と指摘されているが、予備選挙が始まった今回の選挙では以前以上にソ-シャルメディアの重要性が指摘されている。現在予備選が進んでいる共和党は圧倒的な強さを見せる候補がいない為、今後僅差で候補者が選ばれることが予測されている。その各候補はWebによる情報提供をPC画面だけでなくSmart Phone, Tabletを意識した10インチ・7インチ・4インチの各スクリ-ンに対応し、SNSYouTube等のVideo、ショ-トメッセ-ジ等各種方法でコンテンツを発信していく事が必要となっている。18-40歳の有権者の多くはテキストメッセ-ジを、又そのうち半分はスマ-トフォンを活用している為、この層にはテレビCM, 新聞広告, ラジオ等よりもモバイルメッセ-ジの方が影響力があると言われている。一方で各候補の検索数・Twitterフォロワ-数・YouTubeビデオ鑑賞数・Newsに出てきた数等の分析により候補者の人気度合いを可視化・分析を行うサ-ビスも開始される。GooglePolitics & Electionsサイトでは共和党の各候補、及びオバマ大統領の数値が日々アップデ-トされ、Washington Postも各候補のソ-シャルメディアを比較するサイトMention Machineを立上げ。TwitterFacebookの数がそのまま選挙結果に繋がる保証はないが、ソ-シャルメディアが大きな影響を持っている事は間違いなく、それだけネットソ-シャルが生活の一部になってきていると考える事が出来る。

クラウドの重要性が高まるソフト業界

2011年にエンタ-プライズソフトのOracleはカスタマ-サポ-トのRightNowを、SAPは人事・人材管理のSuccess Factorsを買収。両社共にVertical application強化と見られているが、一方でRightNow, SuucessFactors共にクラウドでサ-ビスを提供している事が重要なポイントであり、Oracle, SAP共にEnterpriseソフトのクラウド化を加速させる為の買収であったとの見方がされている。クラウドはSalesforce.comの成功によりSFACRMでの利用が一般的に捉えられてきたが、ファイナンスや人事アプリケ-ションでもクラウドの利用は拡大しており、経理・人事関連でERPを展開するSAP, Oracleにしてもクラウド対応が急務となってきたと見られている。実際SAPが買収したSuccessFactorsはドイツのSiemens社員42万人にクラウドサ-ビスを提供しており、又2005年設立でFinancial management, Human capital management等をクラウドで提供するWorkdayKleexexティッシュで有名なKimberly-Clark社と57,000人の従業員を対象にクラウドサービスを契約。大手ソフトベンダーもクラウド対応を進めないとシェア喪失に繋がる可能性も指摘されてきている。ERPをはじめCRM,HCM・経理・SCM等を提供するInfor社は同様のサ-ビスを提供しAmazonとの連携でクラウドを強化するLawsonを買収。これによりInforOracle, SAPに次ぐERP業界3位の位置となり今後一段とクラウドの強化を計画。Salesforce.com12月に人材管理のRypple社を買収しSFACRMからサ-ビスメニュ-を拡大。今後SAP, Oracle等大手ソフトベンダ-Salesforce.com, Workdays等クラウド専門ベンダ-、更にInfor,等がクラウドで競争する中でどう市場が変化するか・どの企業が成功するかが注目される。

成長するスマ-トフォン・タブレット市場


IDC201110-12月の四半期でPCの出荷台数が9,270万台となり前年度比で-0.2%のマイナス成長になったことを発表。マ-ケットシェアはHP(17.7%)Dell (12.6%)Lenovo (12.5%)の順となるが、前年度比で+36.8%の成長を見せたLenovoDellに急接近し2位の座を奪う勢いを見せる結果となる。PCのマイナス成長は西欧の景気低迷やタイの洪水によるHDD供給不足の影響もあると捉えられているが、一方でモバイル機器拡大の影響も指摘されている。スマ-トフォンは2011年に15,500万台が出荷され前年度比+55%、又タブレットも6,690万台の3.6倍成長となる。
スマ-トフォンはApple iPhone が市場を形成・牽引してきたが第3四半期にシェア1位の座をSamsungに奪われ、年度でもSamsung 20%Apple 19%となる。ちなみに第4四半期ではAppleが前年度比128%3,700万台の出荷に対し、Samsung241%3,650万台を出荷。一方2010年に33%のシェアを持っていたNokia2011年に16%にまで低下し、2011年第4四半期には€10Bの損失を出したことを発表。3四半期連続の大幅な赤字となり、携帯端末の価格下落と欧州市場中心のビジネスモデルが影響する。但しMicrosoft Windows Phone OSを搭載したWindowsスマ-トフォンは好調であり、今後中国・中南米への展開を計画。
一方タブレットは第4四半期に2,680万台が出荷され前年同期比で2.5倍に成長。Apple iPadはシェア58%1,540万台を出荷し、Android機種合計の1,050万台(39.1%)を大きく上回る結果となる。但しiPadのシェアは2010年の68.2%から下落しており、前年度比で3.4倍の成長を見せたAndoroid勢が今後一段と成長する可能性が指摘されている。スマ-トフォン同様タブレットもSamsungAppleを抜く可能性も有り得るが、タブレットはコンテンツが重要となる為、AmazonKindle Fire($199, Color, 7インチ)iPadのライバルとして本命視する声が高まってきている。Kindle Fire1115日発売後1.5ヶ月で6百万台を販売しており、電子書籍・音楽・動画等を重視するB to Cの市場では電子ブックリ--Kindleからの切替えを始め今後大きく成長すると予測されている。一方iPadAndroidは共にビジネスアプリの充実化でB to B市場拡大を狙っているが、今後教育市場等ではKindle Fireと競合する事も予測され、各社のアプリ・コンテンツ戦略が注目される。PCの出荷台数が減少する中クラウドの成長と共にスマ-トフォン・タブレットが成長している事を裏付けるようにインテルが過去最高の売上げを発表。又2011年セミコンダクタ-を最も購入した企業はAppleとなり、2位はSamsung, 3位はHPとなる。モバイル端末はクラウドの成長と共に今後も拡大し、PCの市場を侵食する傾向が継続すると予測される。