先月のレポ-トでDellがPerot systemsを$3.9Bで買収しサ-ビスビジネス強化を狙っている事を報告したが、IDCが発表した第3四半期のPC出荷台数でDellはAcerに抜かれ3位に転落した事が明らかになる。1位はHPで20.2%のシェアを獲得(昨年度18.9%)、2位がAcerの14%(昨年度11.4%)、Dellは3位となり12.7%(昨年度14.2%)までシェアを落とす事となる。(Acerはネットブック市場での成功がシェア拡大に繋がる事となる。)PCのBTO(Build to Order: 顧客の注文を受けてからメモリ-設置・ソフトインスト-ル等PCの設定を行い出荷するビジネスモデル)で成長したDellは、B2Bビジネスが主流であるが為に現在の不況で大きな影響を受ける事となる。売上不振に伴いDellは2011年までに$4Bのコスト削減を行う目標を設定。その一環として10月North CarolinaにあるDesktop computerの工場閉鎖を発表。今後も工場の売却・閉鎖を行い生産はアウトソ-ス化を進めていく計画となっている。このように本業で苦戦するDellは10月にGoogleのAndroid OSを採用した端末でSmart Phone市場への参入を公表。発売は来年初めとなるがWebのブラウズ・音楽ダウンロ-ド・ゲ-ム等を強化し新たなビジネスの展開を狙っている。又Dellはsalesforce.comと提携し中小企業向けにsalesforce.comのSFA, CRMアプリケ-ションのSIサ-ビスを提供していく事を発表。Dellは社内アプリケ-ションをsalesforce.comと統合した実績があるので、その経験をベ-スにsalesforce.comの顧客にサ-ビスを提供する事となる。
このような動きによりSmart Phoneの利用でPC購入を控えるユ-ザやsalesforce.com (SaaS)の利用でサ-バの購入が不要となるユ-ザが出てくる事も懸念されている。但しDellは現在の状況を打破する為には本業依存から脱皮する事も視野に入れており、今後どのような成果が出るか興味が持たれている。
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