2011年3月23日水曜日

米国の2つの州で医療記録電子化対応

ロ-ドアイランド州とミネソタ州は米国政府が進める医療関連情報のオンライン化でパイロットプログラムをスタ-ト。US Office of the National Coordination for Health IT (ONC)が推進するDirect Projectは医療関連情報をネットで配信・共有・管理する事で迅速な医療対応が出来る事を目指しており、従来の郵便やFAXによる情報配信からの切り替えを目指している。このプロジェクトの一環としてミネソタ州の病院では予防接収記録を州の保険局にオンライン提出を開始。今後患者のカルテ、入院/退院/通院記録、医療検査・医療研究記録、公衆衛生情報等を対象として拡大させていく計画となっている。又医療記録は高齢者向け保険制度・低所得者医療費補助制度等とも連携させ、国民はどこの医療機関でも迅速に治療等が受けれる事を目指している。今迄は患者の医療記録は治療した病院にしか保存されていなかったが、今後は州内及びプロジェクトに参加している州ならどの病院でも過去の医療記録が電子的に参照される事となる。


このプロジェクトにはCalifornia, Connecticut, New York, Tennessee, Oklahoma, Texasも参加の準備を進めており、その後全米の各州に広がる事が計画されている。Microsoftはこのプロジェクトの仕様を満たすサ-ビスとなるMicrosoft HealthVaultを発表。HealthVaultは医療機関の情報配信・共有だけでなく、医師に対して患者に暗号化e-mailで医療記録を送信出来る機能等もサポ-ト。又Googleも同様のサービスとなるGoogle Healthを提供。医療制度改革・医療のIT化/電子化はオバマ政権の公約であり、医師や病院には今後5年間に渡り患者1人当たり最大$64,000の還付金が用意されている。この経済対策にも牽引される形で今後医療のIT化/電子化が進むと同時に各企業のオンライン医療サ-ビス競争も激しくなると考えられる。(と同時に医療界でのペ-パ-レス化が一段と進行すると見られている。)

Webベ-スe-mailの利用が減少

各種マ-ケット調査を行うcomScore社はグロ-バル200万ユ-ザのモニタ-調査により、2010年度にWeb-スのe-mail利用が前年度比で8%も減少した事を発表。この背景にはコミュニケ-ションがe-mailからFacebookTwitter等のソ-シャルネットワ-クにシフトした事が大きな要因と分析している。特に中・高生のティ-ンエ-ジャ-では59%の減少となり、25-34歳・35-44歳でも18%、又45-54歳でも12%の減少となる。一方55-64歳では22%65歳以上では28%の増加となる。55歳以上の多くはe-mailにより初めてWebコミュニケ-ションをはじめたユ-ザが多かった為増加したと見られている。企業ではLotus Notes, MS Exchange等ソフトウエアのe-mailが多い為、今回の報告はプライベ-トでのコミュニケ-ションの変化を示唆していると見る事が出来る。ただし企業向けソ-シャルネットワ-クも増加傾向であり、今後企業ユ-ザの中でも同様の動きが出てくる事も予測される。一方Nielsenは米国で利用度の高いWebアプリケ-ションは1SNS (Facebook, Twitter)25%2位はオンラインゲ-ムで10%であり、e-mailは3位で8.3%である事を発表。2009年はe-mail2位であった為着実に利用が減少している事が明らかになっている。

GoogleがMS Officeプラグインを一般公開

GoogleはMS Officeで編集しているデ-タをリアルタイムにGoogle Docsに同期するプラグインGoogle Cloud Connect for Microsoft Officeの一般公開を開始。このサ-ビスは2010年11月よりベ-タテストとして限定ユ-ザに提供されてきたが、今後は無料で誰にでも利用が可能となる。GoogleのサイトよりCloud Connectをダウンロ-ドするとMS OfficeにSyncボタンがインスト-ルされ、そのボタンをクリックする事でOfficeドキュメントの内容がGoogle Docsに同期される仕組みとなる。このサ-ビスによりユ-ザはデ-タのバックアップ保存が可能となるが、Google Docsは複数ユ-ザとの共有・共同編集が可能な為、コラボレ-ションの価値も提供される。但しGoogle Docsで修正したデ-タを元のMS Office文書に自動で反映はされておらず、修正したファイルは新しいドキュメントとしてMS Officeで開く事が必要となっている。
GoogleはGoogle DocsでMS Office市場の取込みを図ってきたが、多くのユ-ザは簡単にスイッチしていない為、このサ-ビスによりGoogleとMicrosoftの両方を利用するハイブリッドを提案。そこでGoogleを使う事でクラウドのメリットを体感して貰い、将来的にMS OfficeからGoogleへ移行するでユ-ザの獲得を狙っている。一方MicrosoftもMicrosoft Web Appsでクラウド対応を進めており、今後両社のクラウドOffice戦略での戦いが激しくなる事が予測される。

Social Networkingのビデオ対応

一時はビデオストリ-ミングのリ--的な存在であったRealNetworksの創業者がソ-シャルネットワ-クにビデオ・コミュニケ-ションを提供するSocialEyesを発表。このサ-ビスはFacebook上で提供され、複数のユ-ザとビデオでの会話やテキストによるチャットが可能となる。Skypeとも似ているが電話のように決まった相手との会話ではなく、SocialEyesFacebookで不特定多数の相手とのコミュニケ-ションが目的となっている。従ってFacebook上でトピックを検索し、共通の趣味や関心を持つグル-プとビデオで会話を行う事が可能となる。又ビデオメッセ-ジを記録しての送信や、フィ-ドによる配信もサポート。SocialEyesの画面は6人分のウィンドウに分割され、自分自身と他5人のユ-ザを表示。そこで特定のユ-ザやグル-プでのビデオコミュニケ-ションが可能となる。ソ-シャルネットワ-クの利用が拡大する中、e-mail・テキストメッセ-ジ・チャットとコミュニケ-ション方法が変化・拡大してきており、そこにビデオが加わるのは自然な流れとも考えられる。今後SocialEyesのようなビデオコミュニケーションが市場で受容れられるかどうかに注目される。

2011年2月24日木曜日

Facebookの新しい広告モデル

Facebookは新しい広告モデルとなるSponsored Storiesを発表。これは企業等のニュースやサイトを気に入ったユーザが“いいね!”をクリックすると、その友人のFacebookに企業の広告と共に“いいね!”をクリックした友人が一緒に表示される仕組みとなっている。(例えばStarbucksの広告と共にいいね! ”と言ってる友人が一緒に表示される。)自分の友人が気に入っている事が分かるので、その商品に対する関心・信頼度が高まり、気に入った内容を友人に直接聞く事が出来る等のメリットがありSNSならではの広告モデルとなる。

米国失業率改善の取組みとSNSの役割

オバマ政権が失業率改善の一環として起業家を推進するStartup Americaプログラムを開始し、IBM$150M, Intel$200M投資する事を発表。Startup Americaは起業家への財政援助だけでなく、起業を推進する学校・大学への支援も行い、将来的に米国の経済発展・失業率改善へと繋がっていく事を狙っていく。この活動は特にハイテク産業をタ-ゲットにしている為、プログラム全体はAOL創始者であるSteve Caseがリ--となりHP, Facebook等の企業も参加。HPを始めとした多くの米国大手企業がガレ-ジからスタ-トしている経験を展開していく。又米国では外国人就労者が米国人の雇用を奪っているとの見方もされているが、オバマ政権は就労目的ビザ(H-1B)や永住権発行の増加を検討している事が明らかになる。これは米国の大学に多くの優秀な外国人留学生が勉強に来るが、卒業後は就労ビザが取得出来無い為に、自国で就職する事で結果的に米国企業の脅威となっている事を指摘。そこで、大学卒業生には永住権・就労ビザの発給枠を増やし、米国企業の強化・雇用創出が検討されている。オバマ政権にとっては現在9%程度の高い失業率を短期間に改善する事が次の選挙で重要な項目となっているが、中長期でも対応を計画している事が注目される。 一方1月にアリゾナ州で起きた銃撃事件では現職下院議員が負傷する事となったが、犯人はオンラインゲ-ムのコミュニティ-で就職・交際等の悩みや、犯罪・自殺に対しても意見を投稿していた事が明らかになる。Wikileaksに国家の機密情報を漏洩した元陸軍兵士もオンラインのチャットで機密情報を流す等、犯罪とSNSの関係が指摘されるようになる。そこで、米国移民局は今後ビザや永住権の申請で、SNS等のネット行動調査を行う事を検討開始。申請書類上には現れない項目でもネット上で重要な項目が発見された時は、ビザ発給だけでなく入国拒否・強制送還の対応を行う事を検討している。

Appleが過去最高の業績を発表

Appleが第1四半期(9/26-12/25)の決算を発表。売上げは$26.7B(前年度比+71%)、利益$6B(+78%)と共に過去最高となる。販売した機器の台数はMac 413万台(+23%), iPhone 1,624万台(+86%), iPod 1,945万台(-7%), iPad 733万台となり、クリスマスシ-ズンとは言え合計で4,700万台を超える驚異的な記録を達成。iPadは昨年春の出荷当初は供給数が限られていたが、この四半期では46ヶ国での販売まで拡張されており、iPadと関連アクセサリ-だけで$4.6Bの売上げとなる。2011年には販売国を更に増加させ拡販を計画している。iPadは発売時点からカニバリゼ-ションによりMacの顧客が安価なiPadに流れるのではないかとの見方があったが、この四半期ではノ-トブックのMacBookが+37%、Mac全体でも+23%となり、逆に相乗効果があった事を証明。新規Appleユ-ザが先ずiPadをリモ-ト用に購入し、その後家庭用としてMacを購入する等の効果が出る事となる。又iPadが安価ネットブック市場を取り込む事で台数を伸ばしているとの見方もあるが、今後Androidのタブレット端末が多数市場に出回る事で、iPadの販売にどこまで影響を及ぼすかが注目されている。
又米国でiPhoneを扱うキャリアはAT&T独占となっていたが、米国最大のVerizon(日本のNTTのような存在)も取り扱う事が発表され、今後一段とiPhoneユ-ザ-が拡大するとの予測がされている。但しスマ-トフォンもタブレット以上にAndroidが多数市場に出回っている為、iPhoneにとっても易しい戦いではなくなってきているとの見方もされている。成長を続けるAppleとGoogleの競争はモバイル端末で今後一段と激しくなるのは間違いない状況となっている。